ぼくらはいつでも現実と夢を行ったり来たり。
あがりきれず沈みきれずなキモチを小脇に抱えて泡沫な世界を歩いてる。
そんな、短編小説より細やかな心情景(=ショート・ショート)を描いた独特の日本語詞と、
それをつつみこむ繊細でどこか気だるいトーンとノイズ。
ふだん何気なく耳にしている日常生活音をも取り込み、
アナログとデジタルの間を自由に泳ぎ回るサウンドスケープは、
ポストロック、ダブポップ、エレクトロニカ、エモ、エレポップ等々、どうとも形容しがたい、
普通のようでどこかストレンジなポップミュージックとして構築されている。
細部までこだわり抜いた多彩なサウンドメイキングは、
CAPTAIN HAUS RECORDINGS作品にはもはや欠かすことのできないエンジニアであり、
海外からもカリスマ的な評価をうけるインストバンド『toe』のミノタカアキと、
元同じバンド『popcatcher』('02年解散)のメンバーであった、
クボタマサヒコとの数年ぶりの共同作業によるもの。